レポート:ロイヤリティプログラムにバッジフィケーションを取り入れるべき4つの理由
2022.02.18
Grant McCloud
Director, Strategy
2021年7月7日
多くの一般的なロイヤリティプログラムは、ポイントを獲得することを中心とした価値提供、つまり「買って貯めてもらう」といったコンセプトに終始してきました。
会員は購入金額に応じてポイントを獲得し、何らかの特典を受け取ります。しかし、今の顧客は、ロイヤリティに対してより多くの報酬を期待しています。
彼らは今、顧客体験(CX)を高め、楽しさとエンターテイメントを提供するプログラムを求めています。
ここ数年、ゲーミフィケーションは、単純な「買って貯めてもらう」以上のことをする要素としてプログラムに取り入れられるようになりました。
ゲーミフィケーションの一つとしてバッジフィケーションバッチを使ったものがあります。会員がバッジを獲得・収集し、特別な表彰を受けたり、他の会員と競ったり
することができるもので、これらの機能は、ロイヤリティプログラムに大きな価値を提供します。
以下に、ロイヤリティプログラムにバッジフィケーションを取り入れるべき4つの理由を説明します。
- 会員の行動変容 - ロイヤルティプログラムは、会員がより多くの買い物をするよう促すことを目的としています。 バッジを獲得する機能を追加することで、
会員の競争心を引き出すことができます。 会員が集めたくなるようなユニークなバッジの提供や、バッジを獲得することで新たな経験や機会を得られるような
仕組みにすることで、会員はバッジを集めるために必要とされる行動(購買、キャンペーンの達成条件を満たす、アンケートへの回答等ブランドにとって
望ましい行動)を起こすようになります。
- 経費の節約 - 割引は確かに顧客にとって購買を動機づけるものではありますが、バッジは割引よりもはるかに低コストで、購買や行動を動機づけることが
できます。会員にユニークなバッジや限定バッジを与えることで、多大な経費がかかる割引への依存を減らすことができます。
- ポイント負債 - 最近では、ロイヤリティプログラムの会計基準が変更され、多くの企業がロイヤリティプログラムに関連するポイント負債を減らすことに重点を
置くようになりました。 バッジは、購買や行動を促進することができるため、ポイントの代替となり得ますが、特典とは交換されないため、プログラムの負債を
増加させることはありません。
- 若年層への訴求 - Y世代とミレニアル世代は、行動に対して即時にメリットが得られるプログラムを求める傾向にあります。 彼らは、長い時間をかけて
コツコツとポイントを貯めて特典を得ることにあまり興味がありません。 バッジをプログラムに組み込むことで、楽しさだけでなく即効性のある報酬を
提供することができるようになります。 例えば、特定のバッジを獲得すると会員限定イベントへの招待が受けられるようにしたり、バッジを何個集めると
「プレミアム」な体験が得られるようにしたりなど。提携パートナーもこのゲームに参加し、期間限定のバッジや特定の商品の購入に連動したバッジを
提供することも可能です。
今の顧客は、単なるポイントサービス以上のものをロイヤリティプログラムに期待しています。そんな彼らを楽しませてあげましょう。今誰がバッジ獲得数上位かを
会員が確認できるようなランキングページを作成するのも1つの方法です。多くのバッジを集めた会員やマイルストーンを達成した会員を驚かせ、喜ばせるのです。
これは既存のプログラムを捨てることを意味するものではなく、既存のプログラムにこれらの機能を組み込む方法はたくさんあります。
バッジフィケーションは、会員の買い物やプログラムへの参加を促すだけでなく、CFOから「最も収益性の高いプログラム」のバッジを獲得することにもつながる
かもしれません。