2020年3月27日

Randy Hernandez, VP, Strategy

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マーケッターや学者、広範でのビジネスコミュニティが、B2Bビジネスでカスタマーロイヤリティをどの様に取り込むかという議論に焦点を当てていますが、そもそもカスタマーロイヤリティがB2BビジネスでもB2C同様に重要なのかという議論はあまりありません。
カスタマーロイヤリティプログラムの大きさと普及率の高さのせいでそうなっているのです。米国では38憶のロイヤリティプログラムが存在するため(Colloquy Loyalty Census Report 2017より)、「B」側と「C」側の双方でパフォーマンスを最大にすることに多くの関心が払われています。
しかしながら、多くのリーディングカンパニーでは、B2Cのロイヤリティプログラムで学んだことをB2Bでの取り組みに応用して成功を収めています。後に述べるように、これは直感的に正しいのです。強固なロイヤリティソリューションは、B2BもB2Cも、プログラムを成功に導くためのブライアリーの3原則に基づいています。


3原則に基づく強固なロイヤリティプログラム

ロイヤリティプログラム成功のために


#1:シンプルで説得力のある価値提案

「シンプルさは究極の洗練である。」

―レオナルド・ダ・ヴィンチ―



顧客はロイヤリティプログラムにモナ・リザを期待したりはしないかもしれませんが、もし企業がレオナルド・ダ・ヴィンチの賢明な助言に耳を傾けてシンプルに考えることができれば、より顧客と繋がり易くなるでしょう。

プログラムの約束事項をシンプルに


プログラムの良さを伝える手法は、顧客が理解しやすく、かつ販売員が伝えやすいものでなくてはなりません。シンプルであることは、B2Bの場合、より重要になってきます。多くのB2Bクライアントとの案件を通じてよく見かけることですが、顧客は同じ企業の別部門が主体の複数の異なるプログラムに参加していたり、営業を受けたりしています。プログラムを設計したり強化策を講じたりする際には、複数のプログラム主体を統合して、単一明解で分かりやすい価値提供をするように努めなければなりません。


階層を考慮する


既存の顧客基盤を分析し、頻度、売上、利益貢献に基づいたセグメント分けをすると、ほとんどの場合、20%以下の顧客でほんとどのシェアを占めるというパレート分析の原則が見られるでしょう。企業への貢献度に応じて顧客に報いるため、階層別にベネフィットやインセンティブを検討します。B2Cでのプログラムと同様に、「階層ごとに増加」する特典形式(例:ゴールドメンバーはシルバーメンバーよりも50%多くのポイントを獲得)や、特定の閾値に達した時に「ロック解除」される特典形式(例:スポーツ大会へのVIP旅行ヤカスタマーサミットへの参加等、ゴールドメンバー限定の特典)をとることができます。


価値あるベネフィットとコストのバランス


競合他社にくらべて自社のプログラムが顧客に大きな価値をもたらすことを、顧客に認識させる必要があります。多くの場合は、割引率で差をつけることになりがちですが、割引だけをしても成功するとは限りません。顧客が価値を感じるベネフィットを提供することで、破産してはいけません。ブライアリーがB2Bプログラムの設計に携わった成功例の中から、低コストかつ高価値の特典の例として、処理を迅速にする、売れっ子デザイナーや経営者に会わせてもらえる、製品・サービス開発に意見を取り入れてもらえる等が挙げられます。報酬とインセンティブの豊富さと、それに伴う増分コストとのバランスを取り、プログラムのROIを最大化するため、プログラム設計時に、複数の成長シナリオ下での売上および利益への潜在的な効果をシミュレーションすることをお勧めします。

#2:強化されたカスタマーエクスペリエンスの有効化

「個人的な感情じゃない。完全にビジネスとしてだ。」

―マイケル・コルレオーネ 『ゴッドファーザー』―



目的に合わせてパーソナライズする


コルレオーネ氏に敬意を表し、強力なB2Bプログラムでは、すべての顧客との関係は個人的なものであるととらえ、独自のビジネス状況に応じて、契約した顧客へのインセンティブやコミュニケーションをカスタマイズしています。たとえば、個人客から大規模な全国的住宅建設会社までの幅広い顧客基盤を持つゼネコンでブライアリーが支援したときは、規模の大小に関係なく会員に報酬を与えるプログラムを設計しましたが、購入資材の全体的なシェアに応じてインセンティブを提供するという形をとりました。


障壁を取り除き、利便性を高める


顧客のペインポイントを特定しましょう。分からない場合には、簡単に顧客調査を行うか、サンプル抽出した顧客に電話インタビューして確認しましょう。こうして得た情報に基づき、顧客の懸念事項を解消する方法をプログラムに組み込みます。たとえば、住宅供給クライアントのプログラムを設計した際は、その企業の顧客は、競合企業が多すぎること、そしてしばしば相反する点を自社の強みとして挙げたり、様々なオファーやリベートを提案したりしてくるので混乱していました。これを受けて、人気も成果も低いインセンティブプログラムは廃止しました。一方で、顧客により大きな価値を提供し、クライアントのより高いROIを実現する、合理的で包括的なプログラムを提案しました。

#3:エモーショナルなロイヤリティとエンゲージメントを構築

「心は奇妙な獣であり、論理では支配されない」

―マリア・V・スナイダー(米国ファンタジー作家)『Touch of Power』よりー


スナイダー女史の観察はB2CよりもB2Bのロイヤリティプログラムにより適用できるでしょう。事業主や専門家らは、最終的な利益、ROI、その他のより簡単な指標に対する貢献度ばかりを評価しますが、私たちは皆人間です。B2BでもB2Cでも、意思決定者は、信頼や長年築き上げた関係に代表されるように、より「直感」の本能に依存するものです。では、B2Bでエモーショナルなつながりをどのように促進すればよいのでしょうか?


より深い関係を築く要素を追加する


B2Cのプログラムと同様に、擁護者に報いるためのベネフィットとエンゲージメントの要素を加えると、プログラムがより楽しくなり、顧客とのつながりが深まります。たとえば、大手医療機器プロバイダーとのプロジェクトでは、メンバー限定コンテストや、サプライズ&デライト、医師特有の負けず嫌いな性格を利用したゲームなどを追加しました。


「お金では買えない」特別な体験を紹介


雑談とエンターテイメントは、B2Bマーケティングにおいて、販売と顧客維持のために必要不可欠です。こうした取り組みを、より構造化された手法で実現すれば、より多くの顧客に広げることができます。たとえば、売り切れてしまったコンサートやスポーツイベントの入場券や、ユニークな体験の提供等、非常に価値の高い「お金では買えない」報酬の提供を選択肢に加えることを検討するのです。Hertz🄬では、会員がPorsche🄬ドライビングスクールのチケットにマイルを交換できるオプションを提供したりしています。多くの場合、パートナー企業は、顧客基盤と様々なインセンティブの提供範囲を広げるために、資金提供をすることでしょう。



要約すると、B2Bの顧客ロイヤリティプログラムを促進するための機会と課題は、B2Cの場合と非常によく似ています。そして、多くのケースに見られるように、実際に広まっています。しかし、ブライアリーの提唱するプログラム成功のための3つの基本原則に従うことで、高度にパーソナライズされ、しかもエモーショナルに訴える価値を顧客に提供する、シンプルかつ競争力のあるプログラムを適切に導入することができます。また、B2Bの顧客ロイヤリティを最大化するための創造的な方法についてもう少し知りたい場合は、同僚のSimon Jeffsが書いた記事『B2Bとチャネルパートナーのロイヤリティ:プログラムへの関与を高める』をチェックしてみてください。



ブライアリーは会員獲得と獲得後の取り組みを強化するための様々な戦略やカスタマーインサイトのモデルを提供しています。弊社は、カスタマージャーニーのマッピングや競合他社評価、コミュニケーション評価、ロイヤリティプログラムのアイディエーション・ワークショップなどを通じて、新規会員獲得を促進するためのご支援を行っています。



ブライアリーについて
ブライアリーは、世界中のロイヤリティプログラムに変革をもたらし続けている業界のリーダーです。収益性の高いロイヤリティプログラムのソリューションで、クライアントの課題を解決し成功に導きます。ブライアリーは、革新的な思考方法とリーダーシップ、そして他にはない専門知識と高度なテクノロジーを組み合わせて、ブランドが顧客の心を掴むためのご支援をいたします。
ブライアリーのLoyaltyOnDmand🄬は、ロイヤリティプログラムにおける最新のテクノロジーです。直感的に操作可能なプラットフォームを保有し、あらゆるチャネルとタッチポイントにおいて、顧客を引き付けるために行うロイヤリティプログラムの運用を実現します。また、最先端のプログラムを維持するため、継続的にバージョンアップを行っています。ブライアリーは、先例のないロイヤリティプログラムを次々に実現していくため、プログラムの設計、戦略構築、分析、カスタマーインサイト、デジタルソリューションなど、幅広いサービスの提供をしています。