2020年5月12日
Brierley US

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コロナウイルスによって引き起こされた経済の低迷と、感染抑制のためのソーシャルディスタンスを保つ取り組みは急速に広がり、かつ深刻な状況をもたらしています。2020年に入り経済アナリストたちは継続的な成長を予測していましたが、COVID-19の影響で先行きは見えなくなり、こうした予測をすべて覆しました。

予測とは異なりますが、短期的には経済に対する悲観的な意見が出ています。たとえば、コンサルタントのウッド・マーケンジーは、アメリカの国内総生産(GDP)が第2四半期に8%、第3四半期に4%、第4四半期に1%減少し、その後2021年に堅調な回復が見込まれると予想しています。将来の経済状況は依然として不透明ですが、特定の産業において世界的パンデミックの影響を深刻に受けていることは明らかです。

旅行とホスピタリティ業界は大打撃を受けており、航空会社、レストラン、ホテルでは、深刻な失業と収益の減少が生じています。小売業も厳しい状況に直面しており、特に店頭販売に依存している企業は深刻です。たとえば、メイシーズ(アメリカの有名百貨店)は、775店舗を閉鎖したのち、3月下旬に大多数の従業員に暇を出しました。
一方でいくつかの明るい話もあります。アメリカで食料を供給している食料品店や配送サービスだけでなく、ThriftBooks(インターネットでの中古本販売会社)も、従業員が書籍を読者に配達する際、十分な時間をとることで、ソーシャルディスタンスを維持するという配達のモデルを確立しました。同社はまた、学校にいけない子供の指導に苦戦している保護者に向けたコンテンツを制作し、COVID-19の影響下でも本は必要であるということを知らしめたという点で非常に優れています。


ロイヤリティがかつてないほど重要になる理由


顧客との関係を強化できるようにビジネスモデルを適応させることは、今日ほとんどすべての企業にとって必要不可欠です。また、COVID-19による制約がどれほど長引くかに関係なく、困難な経済状況を乗り切るためには、顧客ロイヤリティの強化が不可欠であることも明らかです。実のところ、活況を呈する経済状況でさえ、新規顧客を獲得するために必要となる時間とお金を大幅に削減するわけではありません。経済が縮小するにつれ、企業と消費者の両者が支出に対して厳しくなり、新しい顧客の獲得の困難さをより厳しいものにしているのです。

これが、企業が既存顧客の維持を図るために、ロイヤリティプログラムにより力を注ぐ必要がある理由です。限られたリソースをロイヤリティプログラムに集中的に注ぐことが理にかなっていることは、直感的にも分かることと思います。当然ながら、ロイヤリティプログラムに登録した人は、ブランドと関わり取引したいと思っています。顧客のロイヤリティが高ければ、収益性にもつながります。ベイン・アンド・カンパニー(アメリカのコンサルティング会社)による調査や、ハーバードビジネスレビューの発表によれば、顧客維持率が5%増加すると、利益が25~95%増加することが分かっています。


ポイントプログラムのベストプラクティス


現在の景気後退と不確実性が続く状況では、ブランドが長期的スパンで行ってきた顧客維持の方法で、ロイヤリティプログラムを短期的に運用する必要があります。その方法をいくつかご紹介します。


ベストプラクティス#1:優良顧客に安心感を与える


消費者はロイヤリティプログラムを通じて受け取る報酬に価値を置いています。頻繁に飛行機を利用する人やホテルの常連客には、アップグレードやラウンジの利用を希望するかどうか尋ねてみてください。ここにヒントがあります。つまり、顧客は色々なことを心配しているということです。ブランドが顧客を維持するための対応策の一つは、顧客が保有するポイントやステータス、その他の特典が、旅行や外食やショッピングのできないこの巣籠り期間中に、有効期限切れしたりすることはないと保証することです。ポイントを利用してすでに予約をとっているお客様に対しては、キャンセルや変更に料金がかからないことを企業の方から積極的に通知するべきでしょう。しっかりとしたeコマース機能を備えた小売業者であっても、多くの人々が収入を失い1円も無駄にしないようにしているこの苦しい時に、ポイントの有効期限が切れたりはしないということを顧客に知らせるべきです。こうしたことはすべて、ブランドとして正しいことを行うというだけではなく、実際の取引が不可能な場合でも、顧客を大切に思っていることを伝えることになります。


ベストプラクティス#2: 顧客への教育や報酬を獲得する新しい方法に着目する


世界中の人々は、この新しい世の中をどのように進めばよいのかナビゲーションを求めています。ストレスを軽減するにはどうすればよいのか?学校に行けない間、子供たちにどのように学習させ好奇心を持たせ続ければよいのか?ブランドは、ロイヤリティプログラムのコミュニケーションを利用して信頼できる情報を提供したりアドバイスすることができます。場合によっては、ブランドの製品やサービスに関連付けることもできるかもしれません。しかし、たいていの場合は売上には直結しない話になるでしょう。
お客様とのコミュニケーションは、もっぱらこの不確実な時期に関する内容だけである必要もありません。また、ブランドはポイントを報酬に意識調査を行い、特にロイヤリティの高い顧客との関係を深めることもできます。顧客にとっては気晴らしになりますし、ブランドにとっては、顧客からのフィードバックにより製品開発から将来のプロモーションや特典にいたるまでの様々な示唆を得ることができます。


ベストプラクティス#3: ポイントの別の利用方法を提供する


生活がもとに戻った時に、顧客が保有するポイントは維持されるということを顧客に伝えて安心させることは間違いなく重要なことですが、一方で現在の困難な状況に対処するためにポイントを利用する機会を与えるのも良い方法です。たとえば、経済が不確実な状況では、消費者は有意義な仕事を担っている慈善団体に貢献しようという気持ちは薄れているように思えるかもしれません。しかし、ブランドは、自社のロイヤリティプログラムの会員がポイントを使って慈善活動に対して簡単に寄付できるようにすることで、親善的な活動の後押しをすることができます。たとえば、ケロッグのファミリーリワードプログラムでは、アメリカ全土でフォードバンクの活動をサポートしているフィーディング・アメリカを支援するためにポイントをお金に換えて簡単に寄付できるようにしました。


ベストプラクティス#4: オンラインショッピングも利用可能にする


当たり前のようですが、企業はロイヤリティプログラムの会員がオンラインでポイントを利用したり企業にコンタクトをとったりできるようにしなくてはなりません。少なくとも今のところは、商取引や生活の多くがオンラインに移行しています。ホテルや航空会社などは提供しているものをバーチャルに変換することはできませんが、取引やポイントの利用をオンラインで実施することが可能な企業は、分かり易く簡単に実施できるようにするべきです。
今は、どこもかしこも不安で不確実な状態です。急激に収益が減少したり、正常に戻るまでの明確な道筋が見えない企業もあります。それでも、経済と生活はいずれ回復します。今、ロイヤリティプログラムを通じて顧客やコミュニティに価値を提供したブランドは、感謝され、今後も記憶に残ることでしょう。こうした活動は、長期的には人々からの評価につながる重要な投資なのです。

ブライアリーは会員獲得と獲得後の取り組みを強化するための様々な戦略やカスタマーインサイトのモデルを提供しています。弊社は、カスタマージャーニーのマッピングや競合他社評価、コミュニケーション評価、ロイヤリティプログラムのアイディエーション・ワークショップなどを通じて、新規会員獲得を促進するためのご支援を行っています。


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